FUN EAT MAKERS in Musashi-Shinjo
JR武蔵新城駅前の商店街に計画された、植物工場と飲食店を兼ねた複合店舗。
LED野菜工場のスモールスペースモデルを構想するにあたり、クライアントとともに「FUN EAT MAKERS」という食のブランドを立ち上げ、ブランディング全般にも携わることとなった。「FUN EAT MAKERS」は、「楽しく・食べる・作る人」の三つの言葉を掛け合わせた造語で、食にまつわる楽しさや製品だけでなく、「人」にも焦点を当てたブランドである。
通常、植物工場は広大な土地を用いた大規模施設での運用が一般的だが、本計画では狭小スペースでも設置可能な栽培ユニットを採用することで、商店街内のビルテナントでの展開を実現した。人通りの多い立地のポテンシャルを活かし、植物工場に飲食スペースを併設。訪れた人が「生産」「加工」「消費」を一体的に体験できる場として提案した。
建物は間口が狭く奥に長い長屋型であったため、正面からレタスの姿が見えるように栽培ユニットを配置。衛生面への配慮としてガラスで空間を区切りながらも、視線の抜けを確保する構成とした。収穫のタイミングが合えば、その場で採れたレタスを使ったスムージーを提供することも可能で、生産と消費の距離の近さを実感できる空間となっている。
日常の商店街の風景の中で、ガラス越しに映るレタスの姿は印象的であり、街ゆく人々に都市型農業や生産の可能性を伝える試みとなったのではないかと考えている。








PROJECT OVERVIEW
物件名 : FUN EAT MAKERS in Musashi-Shinjo
サイト : https://www.instagram.com/fun_eat_makers_musashishinjo/
所在地 : 〒211-0044 神奈川県川崎市中原区新城1丁目12−14
用途 : 工場、飲食店
発注者 : 株式会社コネクトアラウンド
延床面積 : 80.83平方メートル
設計期間 : 2021年9月1日~2021年10月30日
工事期間 : 2021年11月1日~2021年12月31日
担当 : 青木大輔
構造設計 : –
設備設計 : –
外構設計 : –
VI : 松林至英
施工 : 菊田工務店
写真 : 戸室健介